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生命力あふれる雑穀パワー
昔から日本人の食生活は、お米以外にも多くの雑穀に支えられてきました。これら雑穀は長寿の国である日本の「食」の根源と言っても過言ではありません。雑穀は生命力に満ちていて、ミネラルや食物繊維などをたっぷりと含んでおり、白米とは比べものにならないほどのパワーを持っています。今回は生命力にあふれた雑穀パワーにスポットを当てます。
イラスト


1 雑穀は長寿日本人の食のルーツ

生命を育んできた雑穀
現在の日本人の主食は「米」ですが、縄文時代の大昔からすでにあわ、きび、ヒエなどのイネ科の穀物が栽培されていました。それから後も、日本人は、穀類、野菜、魚を中心としたヘルシーな食生活で世界一の長寿国になりました。豆類や胡麻なども含めた雑穀のもつパワー。雑穀は、長寿日本人の食のルーツなのですね。

白米をしのぐ栄養バランス
私たちが普段食べている白米は、精製により表皮や胚芽、胚乳、ぬかが取り除かれているためその栄養の大部分を消失しています。一方雑穀は精製されていないため、栄養分を損なうことなく、自然の恵みを余すところなく食べられます。そのため雑穀は、ビタミン、ミネラル、食物繊維を豊富に含み、白米をはるかにしのぐ栄養バランスのよさを誇っています。


2 “生命の宝庫”にふさわしい雑穀の恵み

一口に雑穀といってもさまざまな種類があります。それぞれ栄養成分においてもおいしさにおいても、また効能や食感においても異なった特徴をもっています。

代表的な雑穀


発芽玄米
どんな雑穀?
私たちがふだん食べているお米(白米)は、玄米を精米し、糠(ヌカ)や胚芽を取り除いたものです。じつはこの取り除いた部分にこそ栄養成分が多くふくまれています。発芽玄米は玄米をわずか0.5mm〜1mmほど発芽させることで栄養価を高めたお米で、発芽により酵素が働いてやわらかくなり、甘くておいしくなります。玄米独特のヌカ臭さや硬さもなく、体にうれしい穀物です。
栄養と健康メモ
発芽により、新たなアミノ酸などの栄養素を作り出し、一気に栄養価がアップします。
特に、血圧を下げる中性脂肪を抑えるなどの働きがあるギャバ(γ-アミノ酪酸)や、食物繊維などが豊富に含まれています。
白米と比べて食後の血糖値が上昇しにくく、低インシュリンダイエットなどにも向いています。高血圧や、肥満・便秘予防にもオススメです。

大麦
どんな雑穀?
イネ科の越年草で、実を結ぶ穂の数より、2条種と6条種に分けられます。2条種が主にビールなどの醸造用に、6条種が主に精麦に加工されています。
栄養と健康メモ
大麦は水溶性・不溶性の食物繊維をバランスよく含み、その含有量は白米の約20倍にもなります。
水溶性の食物繊維には、血糖値が上がるのを抑制する作用、血中コレステロール値を抑制する作用があり、不溶性の食物繊維には便通を良くする働きがあります。

アマランサス
どんな雑穀?
アワやヒエと見た目は似ていますが、種類は違い、栄養も高いのが特長です。ヒユ科ヒユ属の一年草で背丈は1〜2mになり、ケイトウに似た赤やベージュの花をつけます。原産は南米でインカ帝国の食生活を支えた穀物とされます。
栄養と健康メモ
栄養バランスが他の雑穀に比べて非常に高いのが特徴です。
鉄分、マグネシウム、亜鉛などのミネラルが多く含まれ、カルシウムは白米の約30倍を含有しています。カルシウム不足は骨粗しょうや動脈硬化、高血圧症の原因になり、これらの補給対策として効果的です。

大豆
どんな雑穀?
"畑の肉"と呼ばれるほど良質のたんぱく質を含む大豆。原産は中国で、東アジアでは、大豆のもつ栄養を活かした豆腐、味噌、醤油、納豆などの加工技術が発達してきました。

栄養と健康メモ
大豆に含まれるたんぱく質は良質の植物性たんぱく質で、筋肉や骨、皮膚など体をつくる大切な栄養分です。
大豆特有の成分である大豆イソフラボンは、女性ホルモンと似た働きをして、更年期の症状をやわらげたり、骨粗しょう症の予防に役立ちます。
大豆レシチンにはコレステロール値を下げたり、肥満を予防する働きがあります。また、大豆サポニンには、活性酸素を消去する作用があります。
大豆

胡麻
どんな雑穀?
インドネシアや東アフリカが原産の一年生の産油植物。アラビアンナイト(千夜一夜物語)」の有名な魔法の呪文“開けゴマ!”は、ゴマの種子が実るとパッと裂けて開くことからひらめいたとか…。
栄養と健康メモ
小さな一粒の中に、たんぱく質、カルシウム、ビタミンB1、B6、リノール酸、オレイン酸などの、若さを保つ栄養が豊富です。
最近話題になっているのが、ごまに含まれるセサミン(リグナン類)という成分。この成分には、人間の体内にある老化・成人病の原因となる活性酸素を退治してくれる抗酸化作用や血中コレステロ-ル低下作用があります。